日本国籍留保届について


今回は、海外に居住する日本人の子が出生した時の出生届と日本国籍留保届についてお話しましょう。みなさまは、日本国籍者の子が海外で出生した場合(父または母のいずれかが日本国籍の場合)に当該外国の出生証明書を得て当該外国の市民となる手続き(通常、出生した病院などで医師などが出生の証明を行い、出生証明書を作成してもらうことができます)をすると同時に、出生から3か月以内にその子の出生を日本国当局(大使館・領事館)に届け出る必要があるということをご存知でしょうか。

海外での子の出生届けには、二通りあります。まず第一のそしてより一般的な方法は当該居住国の最寄の領事館に届け出を行うという方法です。領事館に問い合わせしたところ、出生届けの提出には、領事館宛に下記の書類を提出する必要があるということです。
1.出生届け(領事館から取り寄せることができる届出書)  2通
  (この出生届書は、基本的には日本国内で使用される出生届け
   とほぼ同一ですが、海外用の届出書には日本国籍を留保するか否か
   を選択する蘭があります)
2.出生証明書(郡(カウンティ)発行のもの   2通
 (3か月以内に入手できない場合は、出産した病院発行の出生証明書2通
  この場合、子の氏名、性別、出生年月日および時分、出生場所、
  父母の氏名記載が必要)
3.上記の書類の和訳
4.父母の日本旅券および滞在資格がかくにんできるもの(永住許可、
  VISAなど) コピー各1通
問い合わせた時に特に注意された点は3か月を一日でも過ぎると日本国籍留保の手続きが無効になり、出生の時に遡って日本国籍を喪失するということでした。
さて、海外で出生した子の出生届けは、14日以内であれば日本国内で提出することもできます。日本国内での届け出の場合は、出生届けを1通と病院などで記入してもらった出生証明書の提出および母子手帳の提示が求められます。

海外で出産後14日以内に日本に帰国するというのは稀な例かもしれませんが、理論的には勿論可能なシナリオになります。

最寄の領事館に出生届けを行う場合、くれぐれも出生日から3か月以内に届け出ることをお忘れなく。海外に住む日本人の方がたの中には、日本国内で出生した子が区役所などに戸籍の届け出をするだけで自動的に日本国籍が取得できるのと対照的に、海外で生まれた子の日本国籍を得るには出生届けと共に国籍留保届(出生届け書類の質問の一つとして日本国籍を留保する希望があるか否か問われる蘭があります)を提出する必要があるということを知らない人、またはうっかり忘れてしまう人たちも多数あるようです。また出生の日から3か月以内に届け出なければならないということをうっかり知らなかったり、忘れていたりする人々も多数あるようです。このような場合、国籍の留保ができない、つまり日本国籍が取得できないわけですが、海外転勤などが終わり日本に戻った際に子の日本国籍がないという非常に不便な状況になってしまう可能性があります。

こうしたうっかりミスのために日本国籍を喪失してしまった場合、簡易帰化という方法で日本国籍を取得するこどができる制度がありますが、日本に永住する場合はよいのですが、海外で転勤生活が続いたり、海外に永住している場合は、簡易帰化のための一定の期間日本に居住しなければならないという居住条件を満たすことができず、日本国籍を取得することが難しいという例も多々あります。十分注意して国籍留保の機会を失うことがないようにしてください。